身代わり王女に花嫁教育、始めます!
(なんだか……故郷に帰ってきた気分だわ)
彼女は今の状況も忘れ、ついつい夢中になって窓から見える砂漠を見つめていた。
そのとき、砂丘の向こうに素晴らしく大きなテントが見え隠れし、リーンの胸は高鳴る。
(なんて美しいテントなの。ひょっとしてベドウィン? もし母の部族だったら……)
「レイラー王女、国王陛下がお待ちのテントが見えました」
それは馬車の脇を併走する馬に乗った兵士の言葉だ。一瞬で高鳴りは動悸へと姿を変える。
リーンはゴクリと息を飲み込んだ。
「……いよいよですわね、リーン……いえ、レイラー王女様、多くの命がかかっております。しっかりと頑張ってくださいませ」
(絶対に無理よ! ばれたら……わたし、どうなるの?)
リーンは砂漠に逃げ出したい気分だった。
彼女は今の状況も忘れ、ついつい夢中になって窓から見える砂漠を見つめていた。
そのとき、砂丘の向こうに素晴らしく大きなテントが見え隠れし、リーンの胸は高鳴る。
(なんて美しいテントなの。ひょっとしてベドウィン? もし母の部族だったら……)
「レイラー王女、国王陛下がお待ちのテントが見えました」
それは馬車の脇を併走する馬に乗った兵士の言葉だ。一瞬で高鳴りは動悸へと姿を変える。
リーンはゴクリと息を飲み込んだ。
「……いよいよですわね、リーン……いえ、レイラー王女様、多くの命がかかっております。しっかりと頑張ってくださいませ」
(絶対に無理よ! ばれたら……わたし、どうなるの?)
リーンは砂漠に逃げ出したい気分だった。