身代わり王女に花嫁教育、始めます!
「なんと。それでは、本物のレイラー王女は、すでに陛下の手の内に?」


王は軽くうなずいた。


万にひとつもバスィールの大公がレイラー王女をみつけ、リーンと交換などくわだてようものなら厄介だ。

彼はレイラー王女の身柄を保証することと引き換えに、大公に条件を提示した。


「あの娘……名をシーリーンというそうだ」

「そうですか。しかし、本当にあの娘が……陛下はそれでよろしいのですか?」

「不満か?」

「滅相もありません」

「当然だな。“バスィールの王女”を娶り、息子を生ませろと言ったのはお前なのだからな」


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