身代わり王女に花嫁教育、始めます!
「それがどうしたと言うのだ?」
「なにっ!?」
「この女性はクアルン王が認めた花嫁。そしてバスィール大公が我が王に捧げた王女だ。王の言葉の前に、真実など無意味と知れ!」
アリーの言葉は強烈で、リーンだけでなくクライシュ族の男たちからも声を奪った。
(この人は、どれほどの忠心を王に捧げているの?)
驚くべきところは、それだけではない。王はすでに、すべてをご存じなのだ。
水使いとして、サクル以上の力を持つ王なら、当然かもしれない。すべてを承知で、王女の名を騙ったリーンの首を刎ねず、バスィールの王女としたまま花嫁に迎えようとしている。
アミーンとは王女と逃げた衛兵の名前だとリーンは思い出した。
彼が捕まった、あるいは殺されたのだとしたら……レイラー王女もクアルン王が捕らえられたに違いない。
もしそうなら、ひとり娘である王女を救うために、バスィール大公はリーンのことを。
(まさか!? 父がいないわたしを、王女と偽って嫁がせるつもりだとしたら……)
「なにっ!?」
「この女性はクアルン王が認めた花嫁。そしてバスィール大公が我が王に捧げた王女だ。王の言葉の前に、真実など無意味と知れ!」
アリーの言葉は強烈で、リーンだけでなくクライシュ族の男たちからも声を奪った。
(この人は、どれほどの忠心を王に捧げているの?)
驚くべきところは、それだけではない。王はすでに、すべてをご存じなのだ。
水使いとして、サクル以上の力を持つ王なら、当然かもしれない。すべてを承知で、王女の名を騙ったリーンの首を刎ねず、バスィールの王女としたまま花嫁に迎えようとしている。
アミーンとは王女と逃げた衛兵の名前だとリーンは思い出した。
彼が捕まった、あるいは殺されたのだとしたら……レイラー王女もクアルン王が捕らえられたに違いない。
もしそうなら、ひとり娘である王女を救うために、バスィール大公はリーンのことを。
(まさか!? 父がいないわたしを、王女と偽って嫁がせるつもりだとしたら……)