身代わり王女に花嫁教育、始めます!
『ジュマーダ・ル=ウーラー……ジュマーダ・ル=アーヒラ』


カリムの唇から流れ出た言葉は、リーンの耳の奥まで直接届く。何かの術にかけられたように、頭の中が白い霧で包まれる。


大きな手のひらで腰の辺りをゆっくりと撫でられ、下腹部に経験したことのない疼きを感じた。

カリムの指先は先ほどとは違い、リーンの反応を窺いながら下におりてきた。

固く閉じられた脚の間に割り込み、集まった熱を煽るように撫で擦る。


「あ、あ、いや……カリム……こんな、あぁっ」


それは、ついさっき触られたときとは比べ物にならない快感だった。


リーンは雷に打たれたように身体がピンと張り、自らの足で立っていられなくなった。身体が傾き、ごく自然にカリムにもたれかかる。

そうなっても、カリムの指先は容赦ない。  


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