身代わり王女に花嫁教育、始めます!
娘は年頃になると、母から嫁入りに関することを学ぶ。その中に当然、寝所での作法も入っていた。

だが、リーンの母は娘に男女の理(ことわり)を伝える前に亡くなった。彼女の知識は周囲から漏れ聞いた程度。


まさか、これほど気持ちのよいことだとは……。


「驚いたな、これほど感度のよい躯をしながら……純潔とは」


耳から入って来た声は、リーンにもわかる言葉に戻っていた。

彼は感嘆めいた声をあげつつ、「ここも気持ちがよいのか?」そう言ってリーンの中で少しだけ指を曲げた。


「あっ……やぁあーっ!」


次の瞬間、リーンの意識は真っ白になった。


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