身代わり王女に花嫁教育、始めます!
なんでもないことのように言うが、ひょっとしたら、とんでもないものを食してしまったのではないだろうか?
「まあ! そんな品をわたくしたちがいただいてしまって……。もし、王に知れたら」
「……さてどうなるか」
「そんな、どうなさるおつもりですか?」
狂王と呼ばれる国王を怒らせてしまったら、仮にカリムが神官であっても許されないかもしれない。
本気で慌てるリーンをカリムは可笑しそうに眺めている。
「カリムどの、答えてください。あなたは王のために作られたものを食べてしまっても許される身分なのですか? それはいったい……」
カリムは質問には答えず、さらにもうひとつ、皮を剥いたイナブの実をリーンの口に押し込み黙らせた。
「まあ! そんな品をわたくしたちがいただいてしまって……。もし、王に知れたら」
「……さてどうなるか」
「そんな、どうなさるおつもりですか?」
狂王と呼ばれる国王を怒らせてしまったら、仮にカリムが神官であっても許されないかもしれない。
本気で慌てるリーンをカリムは可笑しそうに眺めている。
「カリムどの、答えてください。あなたは王のために作られたものを食べてしまっても許される身分なのですか? それはいったい……」
カリムは質問には答えず、さらにもうひとつ、皮を剥いたイナブの実をリーンの口に押し込み黙らせた。