Loose-leaf*放課後の甘いキス
‘俺やります‘
クラス中の視線が、一点に集まる。
「いっ・・一ノ瀬、やるのか・・?」
「文句ありますか?」
「べつに・・・ない・・が・・」
意外な人物に、みんなが目を丸くさせた。
「そっそれじゃあ女子は・・・」
驚きを隠せない表情のまま、先生がまた名簿を広げながら言った。
「棗がやるならあたしやる~。」
「うちもうちも~!」
さっきとは、見違えるような挙手数。
クラスの・・ほとんどの女の子が・・
……うそ
私には関係ない、こと
クラスの前に立つだけで足が震えてしまうのに、こんな私なんか実行委員がつとまるはずもない。
そう思い、方杖をついて窓の外を見ていると
ぐいっと力強く腕を引かれた。
「俺、コイツとしかやる気ないんで。」