Loose-leaf*放課後の甘いキス
――キーンコーン
誰もいない教室に、鐘の音が鳴り響く。
夕暮れの光が温かく差し込む中、机に向かってルーズリーフ帳を開いた。
「9月1日・・っと。」
いつものように日付を書き込み、ペンを走らせる。
放課後、一人教室に残って日記を書くのは私の日課。
誰にも言えない、夏川くんへの想いだけれど
白いルーズリーフには正直になれる。
小学校の頃から、お母さんに誘われて書きはじめてみた日記。
もう、何冊目になるだろう?
そんなことを思いながら
新しいページに書き始めようとしたとき