Loose-leaf*放課後の甘いキス
「はづき」
「………」
「はーづき」
「……」
そんな日でさえ、放課後の居残り
返事なんか、したくないよ
「何、シカト?」
俯かせていた目線を少し上にあげると
10cm先に、一ノ瀬くん
「――ひゃっ!」
い、いいいいちのせくんっっ!?
ち、ちか……っ!!
ビクンッと肩をゆらすと、意地悪そうにニヤッと口角を上げて
「やっと反応した」
そう、おもしろそうにいう始末。
「~~っ」
もう、絶対話さないって誓ったのに…っ
あっさりと破れる決意
「何ブスっとしてんだよ」
「な…なんでも……ない、ないです」
作り笑顔を浮かべながら手を顔の近くで小さく振る
目が合うと、全部心の中を読み取られてしまいそうで
下向き加減でぼそっと呟いた。
「ちげぇだろ。葉月は顔にでるっつーの」
不満足そうに目を細めると、私の方に手をのばして
「……ひっ、ひひのへふっ……!」
そのまま、私のほっぺをむにゅっとつまんだ。