百鬼夜行と暴走族 壱



「そんなことが」


あたしたちは、ただ居なくなったと騒いで心配していただけだけど、12年前の一瞬の間にそんなことがあって、決意したなんて



『すぐ皆に伝えられたら心配かけなくてすんだけど勘づかれるかもしれなかったし。ごめんね...』




十六夜様、一人で悩んで自分なりに最善の策を導き出して行動してたんだ



それなら、仕方ない



「ワシは、お前が生きてることは信じてたしよ。お前が考えて行動してたことは責めねぇ」



_ _......よく、一人で耐えたな




...天堂様



『あなたなら、そう言ってくれると思ったの』


十六夜様が心底安心したようにふわりと微笑んだ



あぁ、久しぶりだな、この笑顔...



「無事でよかったですっ」


十史郎が目に腕を当てて唇を噛み締めてる



「あなた一人に任せてしまっていたなんて...」

前鬼が申し訳なさそうに頭を下げる。



「俺もっ信じてました…!」


翔炎も涙を流してるけど、皆一緒なのはやっぱり十六夜様が無事で安心できたし嬉しい、そんな思いだ






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