百鬼夜行と暴走族 壱




「......おぅ。じゃあな」 



十六夜様はスウッと消えていった。十六夜様が消えたら今まで感じていた妖気も感じなくなった


あぁ、あれは十六夜様が現れる前触れだったんだ。だから邪気は感じなかったんだ



「無事だったんだな」

「よかった...」

「...信じてたがな」

「さすが十六夜様だねぇ」

「帰ってきたら勝負するんだよ!」

「ほんとによかった...」




今、桜李様が居ればほんとに心から喜ぶだろうなぁ



「…あ、それはそうと総大将どうしたの?」



「おっ、あ、いや....なんでもねえよ」



どうしたんだろ?


そう言って出ていった。十六夜様と話せて嬉しいけど、やっぱり現実を信じれてないのかな。無理もない、12年間も生死を疑ってたんだから







でも総大将、よかったですね...



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