百鬼夜行と暴走族 壱
...あの男の声が聞こえた
「お、お前は!」
バっとみんなで振り向くと薄暗い中、あの妖怪が立っていた
「ここはどこだよ!」
「何が目的だ」
「てかお前誰だ!」
「あたしたちに何の用!?」
「お前たち無能な人間などに用はない」
騒いでいる俺たちにぴしゃりと威圧する声で言う
「私は刹那。ここは崖の麓にある洞窟。前も言ったが私は琉威という人間をずっと探していたのだ」
「じゃあ、俺だけでいいだろ。なんでみんなまで!」
「そなたたちが煩わしく喚くだからだろう。」
「私は面倒なことが嫌いなのでな。そしてあの女が可愛がっていた人間を見たかったのだ」
あの女
十六夜さんのことか!
「分かったようだな。そう十六夜だ.........私が愛したあの女」
え・・・?