百鬼夜行と暴走族 壱
最初は宵美が許せなかった
でも話を聞いていくと違った、宵美だって被害者なんだ
記憶と心を消されて...
解放されてもがき苦しむ、か
生きていると分かってもやったことは事実だし取り返しがつかない
「てめぇ、宵美が十六夜様を慕っていたことにつけこみやがって!」
目が真っ赤になった十夜は怒り狂ってる
「フッ、十六夜を殺せるなら使わないわけがない駒だからな」
「許せねえっ」
にやりと口端を上げた刹那に苦虫潰したように十史郎が吐き捨てる
天堂さんは刹那を表情を変えることなく刹那を見据えている
「面白い、今ここでこいつの記憶と心を解放しよう」
と宵美の額を手で覆い、赤い光が発光する