百鬼夜行と暴走族 壱


「ゆっくり話できなかったからね.........元気にしてた?」


皆離れていったのをみて12年間のことを聞いてくれた




「うん......十六夜さんが居なくなったあとはすごく寂しかったし不安だった。十六夜さんも離れていったのかなって...毎日あの場所に行って探したりしてた」




まずい、あのときのことが鮮明に思い出されて涙が出てきた


小さいながらも必死に探してたときの光景や心情を覚えてる


強くなったと思ったのになあ、やっぱり十六夜さんが相手だと本当に心が落ち着いて...



「もう、会えないのかな、って...信じて、たのに!って……何もっ知らない餓鬼だったから、ただ来てくれなくなったっ、十六夜さんにっ、勝手に怒って......俺のせい、でっ!何も、知らなかっ......ごめ.........さいっ!」


最後は涙と嗚咽が混じってはっきりと伝えられなかった


気づいたら土下座してから突っ伏して泣いて肩が激しく上下して息が苦しくなるばかり


…どれくらいそうしてたのか、わからない


けど頭に温かい感触が触れた




< 228 / 330 >

この作品をシェア

pagetop