百鬼夜行と暴走族 壱



どっこらしょ、と十六夜さんの近くに方膝立てて肘を乗せて座った


皆楽しく話したり飲んでたのに次の獅蛇の一言に固まった



「少しは落ち着いたようだな……一昨日ぶりだな」


……………は?




「おい、獅蛇!一昨日ぶりだなって何だよ、十六夜様が帰ってきたのは昨日、っていっても何時間か前だろ!」


皆こっちを見て、何がなんだか分からないような顔してる


それは俺たちもだ。普通12年ぶりだよね?



「あん?聞いた通りだよ」


「だから分からねぇって!」


「一回で理解しろよぉ」


「分かるように話せ!」




皆口々に言葉を放ち、皆を見つめた獅蛇は溜め息をついてから話し始めた



「十六夜が居なくなったと日本中の妖怪が騒いでいた間もアタシは十六夜が生きていることも、どこで何をしているかも知ってた」


嘘…獅蛇だけ知ってたの?


「んで、12年間いろいろ話し合って、刹那が怪しいと分かりだして、月映山に帰るってなったから一昨日その打ち合わせ的なことを話して今日会いに来るって別れた、ってわけだ」


これでいいだろ、と最後は半ば投げやりだ


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