百鬼夜行と暴走族 壱



「そういう訳だが……」


何か文句は、と百鬼たちを睨んでる


怖っ!


百鬼たちもその睨みに萎縮して肩を竦めるたりどこ吹く風な感じで散らばっていく。中には少しでもやり返そうと獅蛇の足をつついたり叩いたりしてる


やめた方が………遅かった。獅蛇に蹴られたり捕まって投げられた。その百鬼たちは泣きながら逃げていった



「獅蛇の言う通りだ、ありがとよ」



「いいってことよ、じゃアタシは寝るから邪魔すんなよ」



煙管のなかの灰を捨てて出ていった




「あいつらしい」


「あいつが一番やりにくい立場だったろうにな」


「頭が下がるわ」


皆尊敬をあらわしてるけど痛い目にあった百鬼は獅蛇が出ていった障子を見つめてべー、と舌を出してる



確かに、身体も心も強くないとできないことだからね






< 236 / 330 >

この作品をシェア

pagetop