百鬼夜行と暴走族 壱


「ああ、確かに居ましたな…」


俺の名前を出すと三匹とも分かったようだった


「十六夜様、ご無事で何よりです」


「ありがとう、でもよくわかったわね。帰ってきたのが」

「あなたの妖力を毛並みがざわつくほど感じましたからな、なぜこれまで分からなかった…のか」


「あ、人間に姿を変えて妖力をおさえてたからね」


と悪笑を浮かべた


かわいい...



「そうだったんですか、しかし妖力をおさえるのは妖怪でも至難の技、やはりさすがですな」



と三匹とも感心したようで唸り声をあげた


「我らも分かったので日本中の妖怪も気づいたと思います。これからたくさんの妖怪がここに来るかと思われます」


では、と三匹は背を向けて去ろうとした



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