百鬼夜行と暴走族 壱


「ちょ、痛い……」


「むむっ、この者たちは」


つつくことを止めて、あたしたちを見て羽根で指した。ほんとに我が道をゆく、ってタイプだね


「いいから、帰るよ」


「...また会えないの」


琉威が不安そうに十六夜さんを見ると十六夜さんはきょとんとした表情を作った


「毎日来てもいいのよ、夜は百鬼夜行で皆居なくて私くらいだから」



そっか、十六夜さんは百鬼夜行じゃないんだった。夜に一人は寂しくないのかな?琉威が行けば寂しさも紛れる


「明日行くから!!」


「ふふ、うん」


琉威ったら気が早いな。でもずっと会えなかったんだからそうだよね……ほんとなら今だって離れたくないはず







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