百鬼夜行と暴走族 壱





「...ただいま」



恐る恐る光が漏れてるリビングに向かう


お母さんは椅子に座って机に突っ伏していた



酒臭い、何でこんなに…あまりの臭いに鼻を手で覆ってしまった

机の上には空き缶がたくさんあったし、床にも転がっている


俺の足音に気付いたのかお母さんは顔をあげた。目は赤くて髪もボサボサだ…



「あ、あんた...」



お母さんは俺を見た瞬間目を見開いた。何でそんな顔するの?いつもは俺を見ても興味なさそうなのに

  

「何しに来たの」


「帰って来たの...」


「冗談やめて、うちにはあんたを養う余裕と場所がないの」



言わないで...



「暴走族みたいな何のために存在してるか、何をしているのか分からない」



お願いだから...


< 262 / 330 >

この作品をシェア

pagetop