百鬼夜行と暴走族 壱
「え!?」
「この人はもう結婚してるし、そこらの女とは違うんだよ!涼なんか相手にしねぇよ!それに初代とも知り合いなんだよ!!」
俺の剣幕に皆たじたじ…
それもそうか、俺が女のことでこんなにむきになることなんてないからね
十六夜さんは恋愛の相手じゃないけど、大好きなひとを何も知らないからって理由で悪く言われたら腹が立つよ
それにこのひとの器は天堂さんにしかおさまらない
「...何気にひどくね」
乱れた息を調えているとぽつんと涼がつぶやいた
あ、そうだ。勢いに任せてひどいことを言っちゃったんだ
「ごめん...」
「…や、いいけどよ」
「あ、あのすみませんでした!琉威さんの大切な人とは知らずに、初代とも知り合いだなんて!」