百鬼夜行と暴走族 壱
言ってもいいのかな
お母さんには十六夜さんっていう、妖怪っていう存在を認めてほしい
さっき言ったからわかったと思うけどこのひとのおかげで俺はここまでくることができたんだ、って...
「実は、十六夜さんは...妖怪、なんだ」
お母さんはちょっとびっくりしたけどすぐに柔らかい笑顔にもどった
「そう、」
「この世にどんなものが存在してるのか、それはわからない。」
「それに琉威が慕って、感謝しているひとを否定するわけない。ううん、琉威だけじゃなく、私もね」
「...ありがとう」
よかった
「今日はここにいる?」
「今日だけじゃなくて、毎日帰ってきていい?」
「うん、もちろん」
嬉しい、またお母さんと暮らせるんだ