百鬼夜行と暴走族 壱



距離があるため話していることまでは聞こえないが楽しそうな宵美と十六夜


こちらに十六夜の背が向いたため表情は分からないが頭と頬を撫でて立ち上がる



十六夜がこちらを向いた瞬間、宵美の表情が変化した



何かがおかしい…よく分からないが、だが目が据わっている



「ねぇ、宵美くんなんかおかしいよ…」

「あぁ、…怖ぇ…」


怯えた優希は晴樹にしがみつく。雷斗たちは嫌な予感がしていた



そして次の瞬間



「きゃーっ!」


「「「「っ!」」」」



どこから出したか分からないが長刀を持っていた宵美。両手で鞘を握り、十六夜の背中目がけて思い切り貫いた



刀の先が腹部から覗いており、勢いが相当強かったと思われる。貫かれた十六夜の腹部からは血が流れてくると同時に特殊な刀のようで、妖気も流れてくる







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