百鬼夜行と暴走族 壱
”うわ"ぁぁぁぁぁっ!”
”ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ”
”十六夜さま十六夜さま十六夜さまっ”
自分がしてしまったことの罪の大きさ。頭が痛くて痛くて…頭を小さい手で抱えて喚き散らしながら流す涙。その間に十六夜から大量の血が流れて降り積もった雪に染み込んでいく
宵美の叫びが琉威たちの頭にも木霊して自然と涙が溢れてくるが再び訪れた宵美のおかしさ
目は据わって倒れている十六夜を見下ろしている。童とは思えないほどの目力。しばらく息を潜めていると寺の裏から現れた男……刹那
刹那が不気味な笑みを浮かべて宵美に何か話しかけて歩き始めると宵美も刹那についていき、寺には血の海に浮かぶ十六夜
刹那と宵美が去った後十六夜の髪の色は落ちて茶髪になった。肘をついて何とか起き上がり身体を引き摺りあの桜の大樹に凭れかかって息を整える