百鬼夜行と暴走族 壱
十六夜は苦笑いだ。
「十六夜、本当に何者なんだ」
「俺も気になってた。やくざと対峙して勝つしな」
「...誰にも言わないでくれますか?」
「...ああ」
「約束する」
「信じないかもしれませんが...妖怪なんです」
...は、
「よ、妖怪?」
「信じれませんよね、でも実在します」
そんなの居んのか、作り話じゃねえのか
...だが十六夜、目の前の十六夜が真実だ。
見た目、強さ、心の綺麗さ
「...信じるぞ」
「俺もだ」
俺も直哉も疑ったりしねえ。
十六夜は一瞬驚いた顔をし、
「ありがとうございます」
と、頭を下げた。