百鬼夜行と暴走族 壱


「お前さんたち、かっこいいのぅ」

「皆さんいい人たちなのよ」


...夫婦揃って、何でこうかな?



「ま、とにかく世話んなったな。いつか礼はさせてもらうぜ」


ニカッと歯を見せて笑った。



「い、いえ。何もしてませんから。」


直哉、緊張してるな


...それにしても、十六夜の旦那というだけあって、覇気がすげぇ



人間の俺でも分かる。つまり天堂さんも強いってわけか


「天堂さんは何者ですか」


気にならないわけないから率直に聞いた


「ワシは、百鬼夜行の総大将じゃ」

……



「つまり...」



「存在する妖怪、全ての頂点に立つ妖怪です」


代わりに十六夜が答えた


...絶句


俺も直哉も驚きが隠せない。




「ま、そういうことなんでな。これからも宜しく頼むぞ」






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