TIME MACHINE


目の前の変人はというと、私の顔をじっと瞬きもせずに見ていた。

なんで見てるの…?
あ、まさか…。仲間呼ぶ気…?

…だめだ、怖がっちゃ。
強気でいないと…。

私は男の私をじっと見つめる目を見つめ返すように睨む。

睨んでいると、なぜかグリーンや青に次々と変わる目の色がそこにはあった。

えっ、と言葉を発する前に男は目とはなの先。
そのままの意味で、目の前にいた。

きめ細かい真っ白な肌が目に入る。
本当に人かというくらい、男は白くて綺麗だった。


「乱暴なんかしないよ?」


僕、やさしいからね、と耳元で囁くと私の手を引っ張り起こした。
瞬間、柔らかくて温かい肌に触れる。

またもや、声をあげるよりも先に彼の胸の中で私は意識を落とした。



< 5 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop