恋愛、友情。ときどき涙。
「ま、頑張れよ。音羽」
「が、頑張ります……」
鈴木先輩は楽しそうに笑うと、向こうの方へ歩いて行った。
……よしっ!
あたしは気合いを入れると、待ち合わせ場所へと急いだ。
「えっと……時計台の前……。
時計台……時計台……。
あ、あれか」
待ち合わせ場所の時計台の前まで歩いていくと、見慣れた人影が見えた。
それと同時に緊張するあたし……。
ゆっくりと足を動かす。
すると、先輩があたしに気がついた。
「音羽」
「先輩……お、おはようございます!」
「おはよ」
先輩の爽やかな笑顔に胸がドキドキ……
お、落ち着け……あたし。