恋愛、友情。ときどき涙。


俺は立ち上がり、音羽の隣に座った。


「せ、先輩!傾きます!」

「大丈夫だって」


そう言いながら音羽の手をとり、優しく握る。


「先輩……?」

「大丈夫だから。
俺がいるから。だから落ち着いて」


ゆっくりとコクンと頷いた音羽の頭をそっと撫でる。


「怖いなら言ってくれればよかったのに」

「小さい頃の話だったから……今は大丈夫かな……って」

「そっか」


隣で震えてる音羽は本当に小動物みたいで。

音羽には悪いけど、すごく可愛い。


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