恋愛、友情。ときどき涙。


「やっぱさー……時間って大事だよな」

「何言ってんの?お前……」

「どれだけ好きでもさ……俺が一緒にいたのってたかだか一年ちょっとだもん。
生まれてからずっと一緒のヤツに勝てるわけねぇじゃん……」


机に顔を伏せながらボソボソと喋る俺に、隆やんが大きくため息をついた。


「また音羽絡みか」

「またって……。
俺ってそんなに音羽のことで悩んでる?」

「湊が悩むときは絶対音羽が関係してる」


そうだっけ?

でも、隆やんが言うならそうなんだろう。


「で?今度は何があったんだ?」

「海斗……音羽の幼なじみ、見たことある?」

「いや、ないけど……」

「仲良いんだよ、アイツら」

「まぁ、幼なじみだからな」

「端から見たらカップルだぜ!?
音羽なんか警戒心ゼロで、海斗にすぐくっつくんだよ!?」


どんだけ海斗のことが好きなんだって感じで……。

うわっ……また胸が痛くなってきた……。


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