恋愛、友情。ときどき涙。


「ま、音羽はフレンドリーだからな」

「フレンドリーすぎだし……」

「……でもさ、湊」


隆やんは急に真面目な顔になって俺の前に座った。


「俺は時間なんて関係ないと思うけどな」

「え?」

「確かに音羽と一緒にいた時間が長い分、向こうは音羽のことをいろいろ分かってるし、音羽も気を許してる。
だけど……音羽のことを想う気持ちは変わらないんじゃねぇの?」


音羽を……想う気持ち……。


「本気で音羽が好きなら、時間なんて関係ない。
知らなかったことはこれから知っていけばいい。
違うか?」

「そう……だよな。
隆やんの言うとおりだな……」


音羽が好き。

それは海斗にも負けないぐらいの強い想い。


伝わってほしい。

でもフラれるのは怖い。


……本気で人を好きになるってこういうことなのかな。


< 160 / 220 >

この作品をシェア

pagetop