恋愛、友情。ときどき涙。
「ま、音羽はフレンドリーだからな」
「フレンドリーすぎだし……」
「……でもさ、湊」
隆やんは急に真面目な顔になって俺の前に座った。
「俺は時間なんて関係ないと思うけどな」
「え?」
「確かに音羽と一緒にいた時間が長い分、向こうは音羽のことをいろいろ分かってるし、音羽も気を許してる。
だけど……音羽のことを想う気持ちは変わらないんじゃねぇの?」
音羽を……想う気持ち……。
「本気で音羽が好きなら、時間なんて関係ない。
知らなかったことはこれから知っていけばいい。
違うか?」
「そう……だよな。
隆やんの言うとおりだな……」
音羽が好き。
それは海斗にも負けないぐらいの強い想い。
伝わってほしい。
でもフラれるのは怖い。
……本気で人を好きになるってこういうことなのかな。