恋愛、友情。ときどき涙。
部活終わり。
あたしは誰もいなくなった部室で部誌を書いていた。
「音羽?まだいたのか」
「湊先輩」
突然制服に着替えた湊先輩が部室に入ってきた。
「先輩、帰ったんじゃなかったんですか?」
「ちょっと監督と話してた」
そう言いながらあたしの前に座る先輩。
そのまま部誌を覗き込んできた。
「先輩……?」
「ん?」
「帰らないんですか……?」
「そんなに帰ってほしい?」
笑いながらそう言ってきた先輩。
「そ、そういうわけじゃ……」
狭い部室に二人きりって……
うわっ……すごいドキドキしてきた……。