恋愛、友情。ときどき涙。
本音をぶつけて
綾乃side


朝、学校に来たときに杉山君に言われた。


「今日……音羽の誕生日なんだよな。
だからもしよかったら……祝ってやって」


音ちゃんの誕生日……。

どうしよう……プレゼントとか用意してない……。


教室で音ちゃんを見ると、三上君と楽しそうにしていた。


その周りに集まるクラスメート達。

やっぱり音ちゃんは人気者……。


「……音ちゃんって、今日誕生日なんだね」

「そうよ。誰から聞いたの?」

「杉山君……」


お祝いしてあげたいけど……話すことができない。


「どうしよう……アサちゃん」

「んー……あたしもちょっと避けられてるしな~……。
でも、音羽はきっと綾乃のこと待ってるよ」

「私を……?」


アサちゃんは笑顔で大きく頷いた。


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