恋愛、友情。ときどき涙。
でも、音ちゃんと本音で話せてよかった。
ちゃんと仲直りできてよかった……。
いろいろあったけど……それがあったからこそ、今も一緒に笑い合えてるんだと思う。
これからもずっと一緒にいたい。
そう素直に思えたのは音ちゃんが初めて……。
「……教室、戻るか」
静かな校庭にチャイムの音が鳴り響く……。
「……うん!」
50分の授業。
たったそれだけの間で……私の心は大きく変化した。
そして、成長した。
昨日より変化する今日。
今日より変化する明日。
一歩ずつ……小さくても、私達は成長していく。
教室に入ろうとすると、後ろから大きな声が聞こえた。
「綾乃!!」
それと同時に背中に感じる重み。
ギュッと私に抱きついているのは音ちゃん。
「音ちゃん、目が赤いよ?」
「え!?本当!?」
元気な音ちゃんを見て、思わず笑顔になる。
成長していっても、これだけは変わらない……そう信じて。
「音ちゃん、大好き!」
―Fin―