恋愛、友情。ときどき涙。
家の中に入ると、玄関にサイズの大きい男物の靴が綺麗に揃えられていた。
弟のにしては少し大きいその靴。
あたしはすぐに誰か分かって、リビングのドアを開けた。
「姉ちゃんおかえりー」
「おかえりー」
テレビの前に座って弟の玲音―レオン―とテレビゲームをしてるあたしと同じ学校の制服を着た男。
「どうしたの?」
「今日親がいねぇから夕飯食わせてもらうの」
「海斗兄ちゃん、もう一回!」
「いくらやっても俺には勝てねぇよ」
杉山海斗―スギヤマ カイト―
あたしの隣の家に住む幼なじみ。
サッカー部のエース。
「アッキーは?」
「彰斗は友達のとこ」
海斗の弟、彰斗―アキト―
通称、アッキーはあたしのもう一人の弟みたいな存在。
可愛いんだよ~。