恋愛、友情。ときどき涙。


正直……正直……。

正直に……。


私は……結城先輩が好きなの?

でも、結城先輩は音ちゃんが好きで……音ちゃんも結城先輩が好きで。

……だから、違う。

そんなわけない。


そんなわけ……


「った……」

「あ、ご、ごめんなさい!」


ボーッとしながら歩いていたら誰かにぶつかってしまった。


ど、どうしよう……。


「あれ……沢木?」

「ゆ、結城先輩!?」

「何か最近よく会うな」


な、何で……。

どうしてこんなに胸がドキドキするの……?


う、ううん……恋じゃない。

たった今まで結城先輩のこと考えてたから……ビックリしただけ。

そう……そうだよ。

恋なんかじゃ……ない。

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