恋愛、友情。ときどき涙。


そんな音ちゃんを見て、呆れたように三上君がため息をついた。


「諦めろ。無理だ」

「くーちゃんが一緒に来てくれればな~」

「俺は行きません」


え~、と不満そうに声を出す音ちゃん。


「五人いなきゃいけないのに……」

「五人?」

「ケーキバイキング!
五人揃えば割引なの」


ケーキバイキングかぁ。

音ちゃん、そういうの好きそうだもんね。


「綾乃もちゃんとメンバーに入ってるからね」


えっ……?

そ、そんな可愛い笑顔で言われても……


「ほら、沢木も困ってんじゃん」

「え……ダメ?」


キューン……。

か……可愛い。


「だ、大丈夫だよ!
ケーキ大好きだから!」

「よかった~。
綾乃と亜沙美とあたしとくーちゃんと……あと一人か」

「おい、勝手に人をメンバーに入れるな」


三上君は行きたくないのかな……?

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