恋愛、友情。ときどき涙。
「くーちゃん、どうしたの?」
「海斗に用があったから来ただけ」
「海斗……そっか、海斗!」
音ちゃんは急に元気になると、キョロキョロ周りを見回した。
そして、何かを見つけると嬉しそうに駆け寄った。
「海斗!」
音ちゃんの言葉に反応したのは……少しチャラチャラした感じの男の子。
あの人が音ちゃんの幼なじみなのかな?
「どうした?」
とくに驚いた様子もなく、平然と聞く音ちゃんの幼なじみさん。
「今日暇だよね!」
「……無理」
「ま、まだ何にも言ってないよ?」
「お前の顔見たら分かる」
す、すごい……。
顔見ただけで何考えてるか分かるんだ……。