恋愛、友情。ときどき涙。


甘いものが好きだと言っていた男の子は神田陽太君っていうらしい。

杉山君の友達で、同じサッカー部なんだって。

神田君も学級委員で、そこで音ちゃんと三上君と仲良くなったらしいです。


音ちゃん、三上君、杉山君、神田君と放課後にケーキバイキングのお店へとやって来た。

三上君と杉山君はすごく嫌そうだったけど……音ちゃんと神田君はずっと嬉しそうだった。


お店に着いて席に案内されるとすぐに音ちゃんと神田君はケーキを取りに行った。


「元気だな~……アイツら」

「空。子守りよろしく」

「俺かよ……」


しょうがねぇな、と言いながら立ち上がって音ちゃん達の方へ行った三上君。


残された私と杉山君……。

な、何を話せば……。


「取りに行かねぇの?」

「え……?」

「ケーキ。食わねぇの?」

「あ、と、取りに行きます……。
杉山君は……?」

「俺はアイツらが帰ってきてからでいいや」


そう言いながらチラッと三人がいる方を見た杉山君。

仲良いんだね。きっと。


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