恋愛、友情。ときどき涙。


私が不思議に思って三上君を見ると、音ちゃんが声をかけてきた。


「どうしたの?」

「何でくーちゃんなんだろうって……」


私がそう言うと、三上君は音ちゃんを私の前に差し出しながら口を開いた。


「コイツ、初めて会ったときに俺の名前見て『さん じょうくう』って読みやがって」

「さん……じょうくう……」


読めなくもないけど……。


「そっからくーちゃんくーちゃんって呼び出して……」

「上空のくーちゃんだよ」

「アホ」


なるほど……。

音ちゃんはあれかな……ちょっと……天然ちゃんなのかな?



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