†蝶鬼鈴†
相変わらず、金髪の男は不適な笑みをこぼす。
「まぁ、よい。静乃、こちらに来い。」
『ぃ、いやです。』
私がそう言うと。
男は、眉間にしわを寄せた。
「なぜだ。俺は兄だぞ?」
険しい顔のまま、私にとう。
しかし、思い出したくても。思い出せない。
なぜだか、私には悪い人には見えなかった。
しかもあの人は、私に話しかけるとき。
なぜか、悲しい顔をする。
気のせいかも知れないが…私にはそう感じた。