†蝶鬼鈴†



「どうして君は、一人で抱えこむの?」

…………。


「僕を頼ってよ…」

その声は、とても温かい声だった。



「すみません…」

謝ってしまう。




私たちを、夜に輝く月が優しく照していた。




沖田さんの中は、とっとも温かかった。



とっても…落ち着く。



私は、後ろに隠していた自分の手を。


静かに沖田さんの背中に回した






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