†蝶鬼鈴†

悲劇への扉 開幕

下から、声が響く。

その次に聞こえたのは、。金属のぶつかり合う音。


肉の切り裂く音さえ聞こえてくるようで、体が震える。


逃げなきゃ。

「ちっ、この坊主を殺しておけば……!!」


再び動き始めた刀。

私の中の何かが燃え上がり!

私は刀をくぐり、男を突き飛ばした。


「あ……」


必死だった。

私は隣の部屋へと続く襖に手をかけた。


「ま、待て!!」


私を呼ぶ男の声が聞こえ、


「うがっ……。」


死に逝く者の声に変わった。

きっと、新撰組が入ってきたんだ。


< 13 / 254 >

この作品をシェア

pagetop