†蝶鬼鈴†
この男は、次こそ、本当に、“殺される”。

別に私は、どちらの味方というわけじゃない。

どちらかというと、多分、どちらも敵。

けど、

けど私は。


自分の目の前で人が殺される状況が許せなかったんだと思う。




私は倒れた男の前に立ち、両腕をめいっぱい広げ、金髪の男を睨みつけた。

後ろから、疑問の声が聞こえた気がしたけど、無視した。

自分でも、何がなんだか分からない。


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