†蝶鬼鈴†


「それじゃ、俺。向こうを探してくるわ!」

そう言って、また走って行ってしまった。


僕は、河に沿ってまた走り出した。

冷たい風が、まるで僕を追い返すようにふく。

今日の夜は、かなり冷え込んでいる。



静乃ちゃん…寒くないかな。まだ、ご飯まだだったし、お腹空いてないかな?


って、僕………。
さっきから、静乃ちゃんのことしか頭にないな。

自分の気持ちには気づいていたが。


これまでほどとはね……


僕は、自分に笑いながら。

また、スピードをあげた。




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