†蝶鬼鈴†
あれから、いったいどれくらいの時間がだったのだろうか。
僕は、走り疲れた足をいったん止めた。
はぁはぁ。
ふと、川にかかる橋が目に入る。
っ!!!!!!!!!!!!!
そこには、静乃ちゃんの姿があった。
「静乃ちゃん……?」
僕の声に気付くことなく、川に写る自分を見つめていた。
やって見つけた……。
僕は、ゆっくりと静乃ちゃんへと足を進めた。
「静乃ちゃん…。探したよ。」
僕は彼女の後ろに着くと、そっと呼びかけた。
「ぉ……きたさん。」
ビクっと動いた体は、振り返って僕にそう言った。