†蝶鬼鈴†
気絶していても、いつも起きるのは苦痛を感じてだ。




多分、もう一週間は経っただろう。

もう多少のことでは痛みを感じなかった。




「ひ、土方さん!」


門番の声がした。

土方さん……???


「まだ吐かねえのか。」

「はい、なかなか図太く……。」


門番は、いつも扉の向こう側に居た。交代で二人ずつ。

いつも私を見張ってるんだ。


「はあ、そろそろ俺も出るか。」


そう聞こえた後、遠ざかる足音が聞こえた。

土方さんって怖そうな人か。戻ったのかな……?






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