†蝶鬼鈴†

どうして…信じてくれないの。

その時。


「頑固なガキだ。」


いつの間にか扉は開き、土方さんがそこにはいた。

土方さんが部屋に入ると、ぞろぞろと他の幹部さんたちが入ってくる。


「どうしたんだ、土方さん。まだ交代じゃないだろ?」

「ああ。そのガキに話しておこうと思ってな。」


そういうなり土方さんは、私に歩み寄った。

そして剣を抜き、私の右頬に寄せた。


「これからは、幹部でおまえから情報を引き出す。」


「新八の受けてわかったろ。幹部は平隊士ほど甘くない。」


ぴっと、刃が当たる頬は切れた。


「言うのなら今だぞ。」


言う事など、もう無い。


「……殺して。」


それしか、ない。


「……先に言っておこう。おまえが吐かない限り、殺さない。」

「なっっ!?」


私は何も知らない。だから、何も言えない。
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