信仰一家
だが待てよ。
なぜ私がイライラしてる。
それともこれは家族の陰謀かなんかなのか?
いつもの朝に私の家族達はそれぞれの神様や仏様にいつもの祈りを捧げるのは
今日までここで育ってきた私もそれなりに理解はしてきた。
だが、しかし
あれだけ熱心に私にそれぞれの信じる神や仏の教えを説いていた
親父が何故『南無阿弥陀仏』で
突然、目覚めたように悟りの道を歩むと
『天上天下唯我独尊』とお釈迦さんの道を説いた弟が
何故『アッラー』と言える?
神仏について私は
信じてないわけではないけど
特別に入信する理由もなく
ここまできたわけだけど
義理と人情、道理筋道には
それなりに信念を持って今日まで生きてきた。
だからもあり
私の家族を見る眼差しは
いつもとは違う不信の目で
ここにいるみんなを見ていた。