平成魔法のランプ
その時。


「お呼びでしょうか、
ご主人様」

うなだれる僕が顔を上げると、目の前に、青色の巨人が仁王立ちしていた。

欧米人のような彫りの深い顔、2メートル以上ありそうな背丈、筋肉質の太い腕。
さしずめ『青い琴欧洲』だ。

青い琴欧洲は両手を腰に当て、つくり笑顔で、僕を見下ろしている。

「さあご主人様、
願い事を」

車をぶつけて混乱している中、何を言い出すのか。
ますます混乱した。

第一、この巨人は、誰なんだ。

「あ。
久々の登場で、段取りを間違えました、すみません。
自己紹介が、まだでした。
私、ランプの魔神です」

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