サ・プ・リ 2
仕事の休憩時間に携帯が鳴りだしポケットから取り出す

『もしもし?美空?日曜日泊まりに来る?』

工場の騒音の中倫子の声が遠い

『いいけど。彼氏は?』

分かってるくせにあたしはわざと聞く

『彼氏は用事があるって振られたよ。まぁ気にしてないけど』

本当は気にしてるくせに電話越しなのに倫子の強がる顔が浮かんだ

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